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ミュカレちゃんとトラベラーちゃん (出展・FF5のメリュジーヌにハァハァした人→) 「な、なんじゃこりゃー!!」 バッツがどこかで目を覚ますと見事なまでに体が縮んでいた。 身に着けていた鎧はブカブカで着る事が出来ない。 「クスクス……お目覚めかしら坊や」 奥からとある女性の声が聞こえた。 「だ……誰だ!? ってミュカレたん?」 まあ要するにミュカレ強姦小説の続きってこった。 しかしその女性はミュカレであってミュカレではなかった。 肌が明らかに灰黒く人間ではありえない程であった。 「私はトラベラー、ミュカレの妹よ」 とその女性は言った。 なるほど、顔色以外は確かにミュカレより幼い感じだ。 「今貴様にはタイムトラベルをかけたわ これは普通は眠らせた上で老人にしちゃう魔法なんだけど、使い方を工夫すれば」 するとトラベラーはバッツの前にひざまずきズボンを脱がす。 「ひっ!!」 そこには皮で包まれたバッツのティムポがあった。 だが毛は全く生え揃っていない、しかもすごく小さい。 「ほうらこの通り」 するとトラベラーはナイフを取り出し、バッツの皮を切り裂いた。 「ぐうっ!!」 そしてむき出しになったそれを優しく握る。 「ひぎゃああああああっ!!」 まだ慣れていない、それはバッツを刺激するのに十分だった。 「クスッ…… この通りもう坊やじゃあお姉さんに対抗出来ないの、だから命だけは助けてあげるからお姉さんのお願い聞いてくれるかなあ?」 「ぐっ……誰が……!!」 いたいけな(?)モンスターを強姦しているような鬼畜とは言え、一応バッツはクリスタルに選ばれた戦士だ。 簡単に誘惑されて言いなりになる訳にはいかない。 まあ、ついさっきコムサベラに誘惑されたばかりなんだがな。 つか時間軸はおかしいが気にしちゃいけない。 「ふうん、そう」 そう言ってトラベラーは指を唇に押し当てる。 「それじゃあ……」 すると一気に着ていたローブを脱ぎ捨てる。 姉ミュカレと同じく胸は大きい。 「食べちゃう♪」 するとトラベラーはバッツの頬と自分の頬を摺り寄せる。 すりすり。 顔色は悪いがそこからは確かにいい匂いがする。 「くうっ!!」 小さいながらティムポが競りあがるのを感じる。 「あら? 坊や 起ってきちゃったかなあ? じゃあもっと気持ちよいことしてあげるわね」 するとトラベラーは自分の唇とバッツの唇に重ね合わせた。 トラベラーの舌とバッツの小さな舌が幾度もなく重なりあい、バッツの小さな体の中に甘い唾液が注入されていく。 「ふふん……ん……」 甘い息が鼻にかかる。 そして唇を離す。 「どう? これでもまだ私の言う事聞いてくれない?」 「……うう……」 「そう?」 そしてもう一度唇を重ね合わせ舌を転がし唾液を注入する。 バッツの意識がどんどん薄れていく。 「そう、強情ね、でもそういうの好 き よ ♪」 するとまだ血の流れているバッツのティムポを握り始めた。 「あのねえ坊や、この状態でいいからお姉さんの言う事聞いてくれる♪」 「は……はい」 トラベラーはクスッと妖艶な笑みを浮かべるとティムポを摘む要領で動かし始めた。 「はうっ!!」 それが逆に快感になっていた。 「あのね……坊やが前に捕らえたミュカレお姉ちゃんが居るでしょお?」 「う……うん」 「そのミュカレお姉ちゃんを解放して欲しいのぉ……いいでしょぉ?」 「やだ……」 するとさすっていた指に力が入る。 「はうっ!!」 「じゃなきゃ潰すわよ、ガキが」 その声にドスが効いていてバッツにはとても怖かった。 というより性格も子供化してきているような気がする。 「そ……それはダメだ!! ミュカレお姉ちゃんは僕の恋人だ! だからダメだ!! それなら潰してくれてもいい!!」 バッツの悲痛な叫び。 人間とモンスターの間に生まれた愛。 と言っても性奴隷のようなもんだがな。 だがそれを聞きトラベラーの中で何かがキレた。 「だったら……」 トラベラーはナイフを取り出し。 「望みどおりに潰してくれるわあっ!!」 ナイフがバッツのティムポを切ろうと襲い掛かる! だが子供化したバッツにはそれに対抗する手段はない! ついでに言うと禿しく今更だが仲間たちも居なかったり。 バッツは泣き叫ぶ。 「助けてミュカレお姉ちゃん!!」 バッツは無意識のうちに「はなつ」を使っていた。 放たれるのは当然あの少女。 「ミュカレ……お姉ちゃん?」 トラベラーは懐かしい面影を見た。 赤いローブ、大きな胸、ピンクに光る唇。 「バッツは……?」 ミュカレの桃色の光る唇から言葉が発しられた。 「バッツはどこぉ……?」 「ここだよ! ミュカレ!!」 そこには小さく縮んだバッツが居た。 「ああ、わかるわバッツ……今こうして貴方が見える 私の恋人バッツ」 「ミュカレ!!」 恍惚に満ちた表情で言葉を発するミュカレ。 そしてその言葉は電波に満ち溢れていた。 「そ……そんな! この坊やが言ってたミュカレお姉ちゃんの恋人というのは本当だったというの!?」 その場に泣き崩れるトラベラー。 だがミュカレはそんなトラベラーに手を差し伸べる。 「いいからあなたも私と一緒にバッツを喜ばせるのよ、なぜかここに居る私の妹」 笑顔に満ち溢れるトラベラー。 「は……はいっ!! お姉さま!!」 そこから先は極楽だった。 トラベラーが下、ミュカレが上、中にチビバッツが挟まりサンドイッチ状態になった。 二人とも胸が大きく、バッツの体を擦れる。 「ミュカレ好き! ミュカレ好き!」 「ああんっ!!」 「お姉ちゃん! お姉ちゃん!!」 ついでにトラベラーはやっぱとらえられましたとさ、糸冬。 (注・二匹以上「とらえる」ことは出来ません、でもいいんです、二次創作ですから) ミュカレ最高!よく思いつきましたね。 -- オメガ改 (2007-12-05 01 09 58) おっきした -- 名無しさん (2007-12-09 07 53 36) 名前 コメント
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886 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2010/09/16(木) 16 04 18 ID HR83uxCh0 [2/3] 唯「憂はけいおん部に入るんだよね」 憂「うん」 唯「楽器は何やるか決めてる?」 憂「ううん、まだ・・・お姉ちゃんは何がいいと思う?」 唯「う~ん・・・」 ドラムの場合 憂「みんな、行くよ!1,2.3!」 ドン、ジャカ、ドン!ジャジャーン! 唯(う~ん・・・憂はおとなしいタイプだから、激しいのは合わないかも・・・) 唯(それに・・・ドラムは・・・) 唯(足を広げるから、パンツが見えるかもしれない!) 唯(それはいやだ!憂のパンツは誰にも見せないよ!) 憂「お、お姉ちゃん?」 唯「はっ!」 憂「ど、どうしたの?怒った顔して」 唯「あはは・・何でもないよ」 憂「そう?なら、いいけど・・」 唯「あはは・・・」 887 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2010/09/16(木) 16 05 35 ID HR83uxCh0 [3/3] ギターの場合 憂「それでは聴いてください!ふわふわ時間!」 憂「キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI」 憂「ゆれる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ」 唯(すごく、いい・・・ああもう、憂はなにをしてもかわいいなぁ・・・)デレデレ 唯(それに、ギターなら一緒に練習が出来るし、憂と一緒に演奏できる!) 唯(あ、でもやっぱり駄目だ・・・) 唯(だって、憂は可愛いから、目立つギターだとすぐに人気者になっちゃう!) 唯(もしかしたら、澪ちゃんみたいにファンクラブが出来ちゃうかも?!) 唯(それはだめ!憂は私のものだよ!誰にも渡さない!) 憂「・・・お姉ちゃん?」 唯「はっ?!」 憂「怖い顔をして、どうしたの・・・?」 唯「な、なんでもない、なんでも!」 キーボードの場合 憂「・・・♪」 ポロン♪ポロン♪ポロ♪ 唯(くっ・・・楽しそうにキーボードを弾く憂・・!なんてかわいいんだ!) 唯(それに、控えめで、おとなしめな感じが憂にピッタリかも!) 唯(うん、キーボードにしよう!) 唯(・・・でも、憂のかわいくキーボードを引く姿を見て、誰かが憂に惚れるかもしれない!) 唯(そ、それはだめ!憂は私の恋人だよ!?) 唯(ああ・・・私が卒業してなかったら『憂は私の恋人だから手を出さないで!』なんて堂々とライブで言うのに・・・!) 憂「お、お姉ちゃん?」 唯「いったい、どうすればいいんだーー?!」 憂「きゃあ?!」 あはは・・・くだらない小ネタを何回もすいません 888 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/09/16(木) 16 37 06 ID u+wyQfJuO 唯(どの楽器でも憂のかわいさが際立つだけだよお) 唯(なら別に楽器じゃなくても……) 唯「!」 唯(わたしを弾いてもらえばいいんだ!) 感想をどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る ラストの発想はなかった -- (名無し) 2011-05-01 22 03 21 素晴らしいアイディア!! -- (唯憂は素晴らしいとは思わんかね?) 2010-11-12 21 55 57
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憂「お姉ちゃーん」 唯「なーに?憂」 憂「今日のご飯は何にしよっか」 唯「憂が作ったものなら何でも良いよー」 憂「お姉ちゃんは何が食べたい?」 唯「・・・こってりしたものがいいなー」 憂「お姉ちゃん、冷蔵庫の中見てくれる?」 唯「・・・・・・・・・」 憂「?」 唯(さっきからお姉ちゃん、お姉ちゃん・・・) 憂「お姉ちゃん?」 唯「私を姉と呼ぶな!!」 憂「ひっ・・・」 憂「え・・・ご・・ごめんなさ・・・」シクシク 唯「あ・・・(まただ!また言っちゃった)」 憂「うえええぇぇぇえ・・・」 唯「ごめんね憂!お姉ちゃんなんだか変みたいだよ・・・」 憂「じゃあ・・怒ってないの?」 唯「うん!だから泣かないで一緒にご飯作ろう!」 憂「うん!お姉ちゃん」 唯(どうしたんだろ・・・私) がちゃ・・・ 唯「憂?どうしたの?」 憂「お姉ちゃん・・・今日は一緒に寝ても良いかな・・・?」 唯「うん、いーよ。お姉ちゃんが優しく暖めてあげよう」 憂「ありがとう。お姉ちゃん」 唯(今日のこと、ちゃんと謝らないとな・・・) 憂「もうちょっと寄っていい?」 唯「甘えんぼさんだなぁ。ほら、おいで」 憂「わーい」 唯「・・・・」 憂「・・・」 唯「・・・憂、今日は・・・」 憂「お姉ちゃんは!」 唯(ビクッ!) 憂「・・・お姉ちゃんは、私のこと、嫌い?」 唯「え・・・」 憂「お姉ちゃん、私のこと、嫌いなの?」グスッ・・・ 唯「そそそそんな事無いよ!どうしたの?急に」 憂「だって今日お姉ちゃん、私のことすごく怒ってたんだもん・・・」 唯「・・・ごめんね、憂。私も今その事で謝ろうとしてたの。 思ってもいない事なのに、急に怒鳴ったりしちゃって、ごめんね。」 憂「・・・じゃあ、私のこと・・・好き?」 唯「うん!だーーい好きだよ!」 憂「・・・えへへー//私もお姉ちゃん大好き!」 唯「ありがとう。じゃあもう泣かないで、寝よう?」 憂「うん」 唯(何で今日はあんな事しちゃったんだろう。憂を傷つけた・・・ でも今は大好きな憂を抱きしめながら寝よう・・・) この時は、まだ気づいてなかった。 いや、目をそらしてた。 憂「はあー・・・」 梓「どうしたの、憂?元気ないよ?」 憂「あ・・・うん。実はね・・・」 ~ 梓「・・・唯先輩が・・・」 憂「でも、お姉ちゃんは怒ってなかったみたい。でも、思い出すと胸が苦しくて・・・」 梓「気にしないほうがいいよ。唯先輩は、ちょっと変わってるから」 憂「あははw・・・」 梓「こんにちはー」 律「おー梓ー!いらっしゃい!」 梓「・・・唯先輩は居ないんですか?」 紬「唯ちゃんは掃除当番だから少し遅くなるの」 梓「そうですか。(昨日の事、聞こうと思ってたのに・・・)」 律「どうした?唯になんか用だったかー?」 梓「あ・・・実は・・・」 唯「ごめんねー、遅くなっちゃった!」 律「おい唯ー。ダメじゃないか憂ちゃん泣かせちゃー」 唯「あれ?何で知ってるの?」 紬「梓ちゃんから聞いたの」 梓「ごめんなさい!そんなつもりじゃなかったんです!」 唯「んーん。私も皆に相談しようと思ってたから」 律「相談って?」 唯「何であんな事言ったのか、私もよくわかんないの」 律「ふえー、なんだそりゃ?」 紬「唯ちゃんはお姉ちゃんて呼ばれるのがそんなにいや?」 唯「そんな事は無いんだけど・・・あの時はよくわかんない感じで・・・」 律「だよなー。唯が憂ちゃんを悲しませるような子と言うわけないよな。 この前、憂ちゃんに対する「好き」は恋愛感情だって言ってたもんな」 唯「ちょっとりっちゃん・・」 梓「!!そーだったんですか?」 律「・・・あちゃー。梓に言ってなかったっけ」 唯「憂にばれたらどうするのー!!」 梓「言わないですよ!・・・秘密にします」 唯「うう・・・あずにゃんありがとう・・・」 帰り道 憂「お姉ちゃん、今日学校でね・・・」 唯(憂可愛いなあ・・・。昨日はきっと魔が差したんだな。) 憂「お姉ちゃん。~~~~。」 唯(・・・私は憂のこと名前で呼ぶのに、どうして憂は「お姉ちゃん」なんだろう・・・) 憂「お姉ちゃん。それでね・・・」 唯(所詮、私はただの「お姉ちゃん」なのかな・・・) 憂「でね、お姉ちゃん。」 唯(悔しいな・・・私はこんなに好きなのに憂にとっては「家族」なのか・・・) 憂「・・・?お姉ちゃん?」 唯(どんなに想っても、願っても、この壁は越えられないのかな・・・) 憂「大丈夫?お姉ちゃん?」 唯「・・・・・・・・ぶな」ボソッ・・・ 憂「え?何?お姉ちゃん」 唯「私を姉と呼ぶな!!」 憂「え・・・なんで・・・」 唯「うるさい!私の気持ちも知らないで!憂なんか大嫌いだ!」 憂「お姉・・・ちゃん・・・?」 唯「うわああ!」 走り出す唯。 がちゃ。だだだだ、ばたん! ー唯の部屋ー 唯「・・・私最低だ。最低だよ・・」 唯はしゃがみこんだ 唯「きっと悪い夢なんだ。忘れなきゃ・・・」 この行為が現実逃避なのは痛いほど分かっていた。 しかし、こうせずには心が保てない。 唯(・・・・・どれだけ時間が経っただろうか。こんなことしても何もならないのに) 唯が立ち上がろうとしたとき 憂「お姉ちゃん・・・」 唯「!!!憂!」 憂「・・・ごめんね。お姉ちゃん。私、何で怒られたのかまだわかんないの・・・ 教えて。何がダメだったの?・・・私、なおすから・・・」 唯「憂・・・(違うの・・・)」 憂「なおすから・・・だから、嫌いにならないで。お姉ちゃん!」 さっきまで泣いていたと思われる憂の赤い目から 再び涙が溢れ出し、私に抱きついてきた。 私も泣いた 泣いていたけれど、更に涙があふれてくる。 唯「ごめん・・・ごめんね。憂。私、ダメなお姉ちゃんだよ・・・」 唯は決心する。 唯「私ね・・・憂のことが好きなの・・・妹としてじゃないの・・・恋人になりたいの・・・」 憂は少し驚いた顔をした。涙を流したまま。 唯「だから「お姉ちゃん」って呼ばれるのが辛かったの。いろいろな壁を突きつけられるようで・・・」 唯「私は憂のこと名前で呼んでるのに・・・憂は私を姉として呼んでくる」 唯「でもそんなの当たり前だよね・・・家族だもんね」 唯「妹で・・・しかも女の子の憂を好きなの・・・変だよね、私」 唯「だから憂は何も悪くない・・・全部私の独りよがりだったの・・・」 唯「もう・・・私何もしないから・・・こんなお姉ちゃんを許して・・・憂・・・」 憂「・・・そんなの、ずるいよ」 憂は小さく言った 憂「そんなの・・・ずるい!ずるいよお姉ちゃん!」 唯は何を言われてもいいと覚悟していた 憂「そんな自分勝手に想いを私にぶつけて!」 憂「お姉ちゃんが言うだけ言ったらそれでおしまいなの!?」 憂「私だって、お姉ちゃんが大好きなの!!」 憂「それも、お姉ちゃんと同じ感情で!!」 唯は予想外の言葉に呆気に取られる。 憂「お姉ちゃんだけが辛かったんじゃないんだよ!私も同じ壁で苦しんでたの!」 唯「え・・・じゃあ。憂?」 憂「お姉ちゃんと両思いでうれしいの!!」 ふえぇぇえと唯の胸に顔をうずめる 唯(そんな・・・憂が私を好きだったなんて・・・) 困惑していた唯だったが、とりあえず腕の中の憂を強く抱きしめる事にした ー夕食 唯「憂・・・」 憂「なぁに?」 唯「私たち・・・その・・・そういう関係でいいんだよね・・・?」 憂「もーwさっきから何度もそうだって言ってるじゃん」 唯「ふふ・・・うれしい」 憂「早く食べよ?」 唯「うん」 憂「あ、それから私ってお姉ちゃんのこと名前で呼んだほうがいいの?」 唯「ううん、大丈夫だよ。だって・・・」 だって・・・もう憂は私の事が好きなんだって分かったから・・・ 今までとても厚く感じていた大きな壁なのに こんなに早く破れるなんて・・・ ・・・だけど。これからも壁は現れるんだと思う。 でも大丈夫。憂と二人なら乗り越えていける。どんな壁も。 憂「「だって・・・」の続きは?」 唯「恥ずかしいから言わない///」 憂「えー。お姉ちゃんずるいw」 唯「・・・憂。」 憂「なあに?お姉ちゃん。」 唯(これからも、ずーっと一緒にいようね) 唯「今日も一緒に寝よ!」 憂「うん!」 fin 戻る
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/105.html
前へ 私は昨日までの出来事を包み隠さず話すことにした。 特に、あの言葉・・・ 「私がキッズじゃなくて、エッグだから?」 こんなひどい言葉でちっさーを戸惑わせて縛り付けていたと告白するのは、とても勇気のいる行為だった。 それでも、私のために家にまで来てくれたえりかちゃんには、どうしても打ち明けなければいけないことだと思った。 怒られても、嫌われてしまっても仕方ない。 私なりの誠意をえりかちゃんに示したかった。 「そっか、2人はそのことで昨日ぶつかっちゃったんだ。」 「心配かけてごめんなさい。」 えりかちゃんは私を罵るわけでもなく、ただ優しく髪を撫でながら話を聞いてくれた。 「栞菜・・・ウチの方こそごめんね。」 「えっ・・・どうして?」 「最初に2人が変な空気になったのは、舞美が写真を持ってきたあの日だよね? ウチはとっさに千聖だけかばって連れて行っちゃったけど、もうちょっと突っ込んで2人の話を聞いてあげるべきだった。 いつもそうなんだよね。ウチはお尻をあげるのが遅いから、こうやって誰かが傷ついてからじゃないと何にもできない。一人で悩んで、本当に辛かったでしょ。」 ・・・・ああ、どうして。 どうして私の周りの人たちは、こうも優しすぎるんだろう。 どうして私じゃなくて自分を責めるんだろう。 また泣いてしまいそうになる。 でも今はまだ冷静に話さなくちゃいけない時だから、私は両手でほっぺたをバチンと叩いて気合を入れなおした。 「もう私、ちっさーに嫌われちゃったよね。あんなに怒った顔、見たことなかった。」 「ううん。それはない。」 それでも謝りたい・・・と続けようとした私を、えりかちゃんが遮った。 「あの日ね・・・栞菜を送った後、舞美から電話があったんだけど。 ちっさーがすごく落ち込んでるけどどうしようって言ってた。 栞菜を傷つけてしまったって、どうしてあんなことを言っちゃったのかって、自分を責めてたみたい。」 「そんな、でも悪いのは私だよ。」 「たしかに、栞菜の言ったことはルール違反だね。 でも、千聖は栞菜のこと嫌いになんてなってない。またいつでも元の関係に戻れるよ。 きっと色々なタイミングが合わなくて、歯車がかみ合わなくなっちゃったんじゃないかな。 いつも穏やかに見えたって、千聖も人間だからね。どうしても虫の居所が悪い事だってあるよ。」 そこまで言った後、いきなりえりかちゃんのおなかが“グーッ”と鳴った。 「・・・もうっ!えりかちゃん!すごいいいこと言ってたのに!」 「あははっごめん!ウチ朝ごはんもまだなんだよー。タピオカじゃ物足りなかった。」 そういうわけで、私たちはお昼を食べるために場所を変えることになった。 商店街のアーケードで日差しを避けながら、肩を並べて歩く。 「私きっと、えりかちゃんみたいになりたかったんだ。えりかちゃんが栞菜にしてくれるように、ちっさーのお姉ちゃんになって、いっぱい可愛がりたかった。 ちっさーは自由な子だから、いつでも一緒にいられないのはわかってた。 だから、いつでも心が通じているっていう証拠が欲しかったのかもしれない。」 「あせっちゃったんだね。」 えりかちゃんは、いつも私の気持ちをわかってくれる。だからこうして、安心して何でも話せるんだ。 私もちっさーにとって、そういう存在になりたかった。 「千聖は、いつも不安でたまらないんだよ。」 「えっ?う、うん。」 何だろう・・・急に話が飛んだ。 「時々ね、すごく遠い目をして、心が全然違うところに行っちゃってるの。 かと思うと、何かに怯えたみたいに必死で甘えてきたり。・・・怖いんだろうね、お嬢様じゃなかった自分のことを自分で認識できてないから、混乱しちゃうことも多いだろうし。」 ちょっと独り言っぽくなってたけれど、えりかちゃんはいきなり私の方を向いて「だからね」と続けた。 「栞菜は栞菜にしかできないことっていうのがきっとあるから、そういうので千聖を助けてあげたらいいんじゃないかな。今はわからなくても、そのうち見つかるよ。」 「・・・・・・じゃあえりかちゃんにしかできないことっていうのは、ちっさーとエッチすることなの?」 バターン! すごい。コテコテのリアクションだ。 えりかちゃんは昔の漫画みたいに、腰を抜かしてしりもちをついた。 「な、な、な、な、なんでそれを、じゃなくて、何言ってんの栞菜!」 「・・・嘘、本当にそうなの!?」 私ももう15歳だし、レズキャラにされちゃうほど、ぶっちゃけそういう知識には長けている。 撮影旅行の温泉以来、えりかちゃんとちっさーが時々妙な視線を絡ませていることには薄々気がついていたけれど、現実だとわかると結構ショックだった。 「も、もしかして付き合ってるの?」 「いや、そういうわけじゃないけど。ていうか、最後まで何かしたわけじゃないし。」 最後って、最後って何!えりかちゃん! 「・・・ウチは、千聖のシェルターになってあげたかったの。 ウチのところにくれば、ほんの少しの時間でも寂しさや不安を忘れて、気持ちよく過ごせるみたいな。 本当はこういうの良くないんだろうけどね。だからウチも栞菜に偉そうなことはいえないよ。」 「いや、そんな。・・・・変なこと言ってごめん。」 何がいいとか悪いとかまだ私には難しすぎてわからないけれど、えりかちゃんがちっさーを思いやる気持ちだけは理解できた気がする。 「みんなには内緒だからね。特に、なっきぃに知られたら八つ裂きにされちゃう。」 「わ、わかってるよ。お姉ちゃんが困ることはしない。」 「よし、安心した。じゃあ、行っておいで、栞菜。」 えりかちゃんはいきなり立ち止まって、私の背中をポンと押した。 「え?だってお昼・・・」 私はえりかちゃんの指差す店をじっと見て、硬直した。 何の変哲もない、よく見かけるファミレス。 でもその窓際の席には、 「ちっさー?」 頬づえをついて、ボーッとしているちっさーの姿があった。 「ウチは行かないね。2人で気が済むまで話して。頑張れ、私の妹!」 「・・・・・ありがとう、お姉ちゃん大好き! 次へ TOP
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唯「お部屋に戻ろう」 憂「お姉ちゃぁん…」ポロポロ 唯「これで拭いて」 憂「…」フキフキ 唯「怖かったね…」 唯の部屋 唯「…」 憂「ごめんね…お姉ちゃんの服で…拭いちゃって」 唯「ううん、洗えばいいんだし気にしてないよ」 憂「うぅ…」 唯「…」 憂「いつになったら終わるのかなぁ…」ポロポロ 唯「…」 憂「お姉ちゃん…」ギュ 唯「…」ナデナデ 憂「お姉ちゃん」 唯「…」 憂「…お姉ちゃん?」 唯「ごめんね、憂…」 憂「え…?」 唯「違うんだよ…」 憂「何が違うの…?お姉ちゃん」 唯「わたしは…」 時計は10 30を指していた 唯「ひらさわゆいじゃない、あなたのあねじゃない」 唯はそう言うと憂を押し倒す 憂「お姉ちゃ…ん!?」 唯「憂…」 憂「!?」 唯が憂の唇を奪う 憂「おね…んっ……」 唯「はぁ…」 唯は憂の言葉を遮るように舌を絡ませ、左手を憂の豊かな胸に乗せる 唯「んふ…」 憂「っ…!」 憂は両手で唯を突き飛ばす 憂「わ、わ…」 唯「…」ジーッ 憂「だ、誰…お姉ちゃん…?」ガクガク 唯「…」ジーッ 憂「なに…どういうこと……?」 唯「…」ギッ ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!! 憂「んあ……」 再びドアが物凄い勢いで叩かれ始める ガチャン!!!!バタン!!!! ドアが物凄い勢いで開き、そして閉まる 憂「ぇ…ぁ……」 唯「憂」 憂「あなたは…だ…れ……?」 『ひらさわゆい、憂のお姉ちゃんだよ』 憂「!?」ゾクッ 唯「憂、おいで」 憂「お姉ちゃん…」 唯『うい~ちゅ~して』 憂「ちゅ…?」トロン 唯『うん、ちゅ~』 憂「ちゅ…」 憂「…はっ」 唯『憂?』 憂「お姉ちゃんじゃない…」 唯『なに言ってんの?憂』 憂「…あなたはお姉ちゃんじゃない」 唯『う~い~』 憂「お姉ちゃんはもっと…温かくて」 憂「優しい笑顔だから」 唯「…」 憂「…お、お姉ちゃんから出ていって下さい!!」 唯「!!」 憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃんを返して!」 唯「ふ…ふ」 ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン 憂「っ!?」ビクッ ドンドンドンドンドンドンドンドンドン 「うい…」 憂「お姉ちゃん!?」 唯「憂…」 憂「下だ…お姉ちゃん!!」タタタッ 唯「待って!」 バタンッ! ドアが閉まる 憂「うっ!!」 唯「どこ行くの?憂」ジーッ 憂「開かないっ…!」ガチャガチャ 唯「憂、落ち着いて」 憂「開け…開け…」 唯「…憂ぃいい!!!!」 憂「っ!」ギュ 襲ってきた唯に、憂が抱きつく 唯「!?」 憂「あなたはお姉ちゃんじゃない…」ギュウ 憂「帰ってください…」 唯「あああ…」 憂「私のお姉ちゃんは一人しかいない…!」 唯「ああ…」 女「あ…」 女「 ビチャッ ビチャッ!! 唯に見えた女は液状になり消滅した 憂「…」 憂「お姉ちゃん!」 びしょ濡れの憂は階段を駆け下りる 一階は水浸しになっていた 足首の高さまで水がたまっている 憂「お姉ちゃん!!返事して!」 「うい…」 憂「お姉ちゃん!!!」 憂「今行くからね……うっ」 憂の足首が床から現れた手に掴まれる 憂「離してぇっ!!もうっ!」 「うい…助けて…」 憂「お姉ちゃん待ってて……このっ!このっ!」 憂を掴んでいた手が離れる 憂「トイレだね…お姉ちゃん……」ズルズル 便器からは泉の様に水らしき液体が湧き出ている 唯は便器を塞ぐ様にしてぐったりともたれていた 憂「お姉ちゃん!!」 唯「うい…」 憂「大丈夫!?」 唯「だめ…」 憂「…え?」 唯「来ちゃだめ…うい…」 憂「早く出ないと…お姉ちゃん」グイグイ 唯「やめてっ」バンッ 憂「あぁっ」 バタンッ!!!! 憂がトイレから突き飛ばされると、トイレのドアが閉まった 憂「お姉ちゃん!!」 憂「ひらけ…」グイグイ 憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」 中からは水が湧き出る音しか聞こえない 憂「開け!!開いて!!」ガチャガチャ 憂「お姉ちゃん…」 唯のヘアピンが憂の足元に浮かんだ 憂「お姉ちゃん…?」 憂「お姉ちゃん!!!」 憂「お姉ちゃぁぁあん!!!!」 … …… 気付くと憂は自分のベットの上で寝ていた 憂「…!!」ヌクッ 憂「お姉ちゃんは…」 窓の外は真っ暗で時計は11 00を指していた 憂は階段を駆け下りる 憂「水が消えてる…」 憂「お姉ちゃーん…」 返事は無い 憂は恐る恐るトイレのドアを開ける 何の変哲もないトイレがある 憂「…」 憂「あれ?」 コン…コン… 憂「…」ゴク コン…コン…コン… 階段を下る音が聞こえる 憂「まさか…」ビクッ コン…コン…コン…コン…コン…コン… シーン… トントン 憂「ひっ…」 「ういー?」 憂「お、お姉ちゃん?」 「大丈夫?」 憂「う、うん」 「びっくりしたー、急に飛び出して階段下って行くんだもん」 憂「ごめんね…」 「もうっ、おどかさないでよぅ」 「…開けていい?」 憂「えっ…」 「あれ?憂、鍵かけてるの?」ガチャガチャ 憂「そ…」 「うーいー」ガチャガチャガチャガチャ 憂「お、お姉ちゃんやめて」 「開けてよ~うい~!」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 憂(あっ……) 床にヘアピンが一つ落ちていた 「開けてよ~うい~!」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 「開けでよーうい…」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ 「あ゛げでよ゛…う゛い゛……」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ ガチャッ!!!!! 憂「うっ」 唯「も゛れ゛る゛~…」 憂「あっ、ごめんね…」 唯「ふ~」スワリ 憂「…」 唯「ひゃぁ~…」プリプリ 憂「ほっ」 唯「どうしたの?憂」 憂「ううん、どうしもしないよ」 唯「あっ!あったー!私のヘアピン!」 憂「え?」 唯「探してたんだよね~」 憂「……」ガックリ 唯「どうしたの?」 憂「ううん、何でもない!」 唯「?」 プーン 憂「う…」 唯「う、憂酷いっ!」 憂「えっ」 唯「臭い嗅いだなー!?」 憂「ち、違うってば、お姉ちゃん」 唯「…むむ」←力んでる 憂「…じゃ、私は出てるね」 父「お?トイレの電気付けっぱなしで開けっ放しだな」 バタン、カチッ 憂「わぁ!」 唯「憂と一緒に閉じ込められた!!」 父「おうごめんな…ってなんで二人で入ってんだ!?」 ピョンコ 憂「えへへ~…」 父「おいおい…」 憂「…」 憂は窓から空を見上げる オリオン座が明るく輝いていた もうすぐバレンタインデーだ 憂「変な夢だった…」 そう呟きながら、憂は自分の部屋に戻っていった おわり 戻る
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唯「ってさっ和ちゃんのお母さんから電話あったよ」 和「そう。私の携帯にはなんの連絡もないわ」 唯「おばさんかわいそうに。携帯も吹っ飛ばされたみたいで公衆電話からだったよー」 和「なるほど。それなら筋は通らなくもないわ。 娘の携帯番号は暗記してないけれど、昔たくさんかけた平沢家の家電話の番号を暗記していても不自然じゃあないわね」 唯「だからさ。今日はうちに泊まっていきなよ和ちゃん!」 憂「風も強いし、今帰ったら危ないよぉ」 唯「いやいや、和ちゃんは帰るお家が無くなっちゃったからうちで暮らすんだよ!」ぎゅっ 憂「そ、そうそう!和ちゃんよろしくね?」ぎゅっ 和「二人とも、そんなにくっつかれたら家の中なのに動けないわ」 唯憂「和ちゃーん♪」ぎゅーっ 和「・・・やれやれ」なでなで 唯「和ちゃーん。泊まっていこうよー?」ぎゅー 憂「和ちゃんの好きなものいっぱい作るから~」ぎゅー 和「はぁ。姉妹そろって甘えん坊なんだから」 唯憂「えへー」ニコニコ 和「仕方ないわね」 憂「泊まってってくれるの?」がたっ 和「どちらにしろ家に帰れる天気じゃないわね。今日はお世話になることにするわ」 唯「和ちゃーん!」がばっ 和「ちょっ?唯っ」どしんっ! 憂「私も和ちゃーん♪」がばっ 和「憂まで!?」どさっ! 和「この嵐は明日まで止みそうにないわね」 唯「その時はずっと泊まっていってよ~」ぎゅっ 憂「いってよー」ぎゅ~っ 唯「て言うかずっとこの家で暮らそうよ」ぐりぐり 憂「そうしようよ和ちゃん!」ぐいーっ 和「はぁ、早く去らないかしら?この嵐たちは」 唯憂「ふふーっ♪」ぎゅっ 和「二人とも、そろそろ暑いわ」 憂「えー?」ぎゅっ 唯「もうちょっとー♪」ぎゅっ 和「そんなこと言って、そのうち寝ちゃうんでしょ? そうしたら誰がご飯を作るのかしら?」 唯憂「和ちゃん」 和「だからその私が身動き取れないのよっ」 唯「仕方ありませんな」ぱっ 憂「ううっ。久しぶりだったのに」ぱっ 和「ふぅ。腕が疲れたわ」 憂「じゃあご飯作るね」 和「手伝うわ」 唯「えっと、私もやるよ~」 和「あら、珍しくお手伝い?えらいわねー」しれっ 唯「い、いつもやってるもんっ!お手伝いじゃないもん!」 憂「ふふっ♪そうだよぉ和ちゃん。お姉ちゃんはいつもちゃんと家事してくれるよー」 和「そう?なら良かったわ」 唯「むぅ」 ――― 憂「はい、お料理完成でーす」 唯「さっそく食べちゃいましょー!」 和「それでは。みんな座って」 唯憂和「いただきます!」 ザバザバざばざば ビュゥゥゥ 唯「雨止まないねー」 憂「風も止まないね」 唯「このままずっとこんな天気だったらどうしよ?」 憂「その時はずーっと和ちゃんがこの家で暮らすんだよ」 唯「それもいいねぇ」 憂「和ちゃん、その時はよろしくね?」 和「本当に永久に止まなかったらね」 ――― 唯和「ごちそうさま」 憂「お粗末さま」 唯「美味しかったよういー♪」 憂「お姉ちゃんありがとー!」 和「相変わらずねぇ」 唯「仲良し姉妹なのです!」ふんすっ 憂「そうなのです!」ふんすっ 和「はいはい」 唯「テレビ消してみようか?」 和「どうして?」 唯「雨音聴いてみようよー」 憂「じゃあ、ちょっとだけ」ピッ ゴォオオオオオ ザバザバザバザバ 唯「ちょっと恐いね」 憂「うん。和ちゃん、今夜は早く寝ようよ」 和「いいわよ。みんなでいっしょの部屋に寝ましょうね」 唯「うん。私の部屋に布団持ってきてみんなで寝よ?」 憂「私もそれがいいな」 和「電気消すわよ?」 唯憂「はーい」 パチリ 唯「真っ暗」 憂「雨戸全部閉めきったから外の光が一切入って来ないね」 唯「トイレに起きたら誰かの足踏んじゃいそうだね」 和「携帯の明かりでどうにかしましょう」 唯「携帯と言えば、和ちゃん」 和「なに?唯」 唯「私・・・和ちゃんに一つ隠していたことがあるんだ」 和「なぁに?改まって」 唯「私ね、和ちゃんに嘘ついてたんだ。和ちゃんのお家が吹っ飛んだっていうのは・・・」 和「いや、知ってるわよ」 唯「えー?」パタパタ 和「騙されるわけがないじゃない」 唯「えへへ」 憂「和ちゃん。お家には連絡した?」 和「ええ。普通にメールしたら返事が来たわ」 憂「それでバレちゃったんだよお姉ちゃん」 唯「うーむ。メールとはなかなかやりますな」 和「はいはい」 ゴォオオオオオオオビュオォオオオオオオ ガタガタガタガタッ ガランガランガランッ 唯「いろんな音が聞こえるね」 憂「眠れないねー」 和「少し恐いわね」 憂「真っ暗なのが余計に恐いんだよねぇ」 唯「なーんにも見えないからね」 和「豆球つける?」 憂「そうしよっか?」 唯「うーん。じゃあ今日だけ」 カチッ 唯「おおっ、二人の顔が見えるよっ」 憂「お姉ちゃんここだよー♪」 和「豆球一個でだいぶ違うわね」 憂「お姉ちゃんお姉ちゃん」 唯「はいはい憂さん」 憂「私からも『みんな』の顔がはっきりと見えるよぉ・・・」 唯「ん?」 和「みんな?」 憂「だってそこに・・・一人、二人、三人んんん!!」 唯「きゃー♪」 和「あははははっ」 唯「じゃあ次は和ちゃんね」 和「私?て言うか怖い話大会になったのね?」 憂「眠れないからなんだか逆に怖い話したくなって」 和「面白いかもしれないわね」 唯「それでは大会続行ですっ」 ・ ・ ・ 唯「そんな感じで朝まで怖い話してたから全然こわくなかったんだよー」 律「いや、それもどうだよ?」 おしまい! 戻る
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唯「私、やっと自分の気持ちに気付いたんだ」 憂「お姉ちゃん…本気なんだ…」 唯「うん、明日和ちゃんに告白してくる。」 憂「なんだか…和ちゃんに取られたみたいで少し複雑だけど…私お姉ちゃんを応援するよ。頑張ってね、お姉ちゃん!」 唯「憂、うん……今までごめんね…」 憂「わかってるよ、私達はやっぱり姉妹だから…越えられないモノもあるよね…」 憂「でも、お姉ちゃんが幸せになれるなら、私はどんな事でも頑張れるからさ。」 唯「うい…ふふ、ありがとうね。」 翌日 唯(和ちゃん…この手紙、受け取ってくれるかな…)ドキドキ… 澪「唯!」 唯「澪ちゃん…どうしたの?」 澪「唯、悪いがその手紙を渡すのは待ってくれ。親友としてのお願いだ」 唯「どうして知っているの?」 澪「憂ちゃんから聞いた、前々から唯の和への態度は気になっていたからな…」 唯「そう…憂が喋ったんだね。でもごめん、私、澪ちゃんの気持ちには…」 澪「違う!!」 …………… 唯「…?」 澪「私が止めてほしい理由は…私が唯以上に和の事を想っているからなんだ。」 唯「そう…なんだ…」 澪「2年の時、和と同じクラスになってから…ずっと想っていた…だから頼む、身を引いてくれ…」 唯「私はその何倍も想っていたんだよ。それに時間だって…澪ちゃんが和ちゃんと知り合うよりずっと前から…」 澪「どうしても…無理か」 唯「ごめん、いくら澪ちゃんでもこれだけは譲れないし、譲らない」 澪「そうか……穏便に片付けたかったが…仕方ないな……」 …………… ?「うふふふ、話は聞かせて貰ったわ……」 澪「…誰だ?」 …ガラッ! 紬「はぁーい、こんにちわ~♪」 律「あたしもいるぞ~、澪が和に惚れてたのにはショックだがまぁそれはこの際置いておく」 梓「唯先輩!私との事は遊びだったんですかぁ~!?」 唯「みんな…」 紬「二人の意見は受け取ったわ、ならばここは正々堂々と勝負をするべきではないかしら?」 澪「…一理あるな、面白い」 唯「和ちゃんを賭けての勝負って事だね。」 梓「ショックです…唯先輩は私だけだと思ってたのに……こうなったら私も…!」 律「梓、気持ちは分かるが待ってやってくれ、幼馴染の絆ってのは他人にそうそう奪えるもんじゃないんだよ…」 紬「勝負をして、どっちが和ちゃんに相応しいかを決めましょう、当然決めるのは和ちゃん本人って事でね」 唯「負けないよ!澪ちゃん」 澪「私もだ…唯!」 こうして…戦いの火蓋はきって落とされた。 勝つのは幼馴染の純粋な愛か、それとも友情から発展した愛情か。 和の唇はどちらに触れるのか、そして、和のバージ… 梓「律先輩、何言ってんですか?」 律「ほら、一応これがあたしの特技だし」 梓「盛り上げるのは良いですけど、あまり下品なのはやめましょうね…」 澪「日程と勝負内容は決まってるのか?」 紬「恋人になるつもりならやっぱり愛情表現よねぇ~」 律「なら軽音部らしく作詞でどうだ?和への愛情が伝わった方が勝ちって事でさ」 紬「それ、いいわね。なんなら採用された歌には私が作曲しようかしら?うふふふ☆」 梓「……………唯先輩が…私以外への愛を書くなんて……」 唯「わかった、48時間で仕上げてみるよ」 澪「はっ、なら私は24時間で書いてみるよ、元々HTTの作詞は私の担当だからな」 唯「急いで作ったからって、良いものが出来るとは限らないよ…カレーだって時間をかけて作るから美味しくなるんだよ…?」(バチバチ… 澪「……ほほぉ…言ってくれるな唯…」(バチバチ…… 紬(盛り上がってきたわね~~…) 紬「じゃあ私、和ちゃんに都合つけてくるわね~♪」 律「楽しそうだなぁ…」 梓「…………ムギ先輩らしいですけどね……」 唯「りっちゃんごめん、そーゆーわけだから私今日は部活出れない」 澪「律、私もだ」 律「しゃーないか、じゃあ部活は今日は梓とムギで適当にやってるから、二人とも頑張れ~」 梓「…………」 律「ホラ梓、行くぞ。」 梓「……はい………」 部室 律「……………」 梓「……………あの、律先輩はいいんですか?ああは言っても律先輩だって澪先輩の事…」 律「梓~、今日は夕日が眩しいなぁ~~」 梓「律先輩…?」 律「ふぁぁ…あくびが止まらないや…あはは、おおあくびしたから涙出ちった…」 梓「律先輩……」 梓「……強がりすぎですよ…泣きたいのは私なんですから、先輩だからってそんなに肩肘張らないでください…」 律「……うん…ごめん…でも、やっぱ惚れた人の前じゃ強くいたくてさぁ……」 梓「…今は…いいと思いますよ…その…泣いても……」(ギュッ… 律「馬鹿……」 梓「応援…しましょう、律先輩のその姿見てたら…私、邪魔する気も飛びました」 律「そう……だな…」 平沢家 唯「………………んんん…」 憂「お姉ちゃーん、ごはん…」 唯「あ、ごめん、あとで食べるよ」 憂「……あの…ごめんなさい、澪先輩に喋ったこと…」 唯「ううん、いいよ。」 唯「上手く行くにしろ行かないにしろ、澪ちゃんと気まずくなったままなのも嫌だしさ」 唯「それに私、多分誰かの為を想ってこんなに一生懸命になるのって…初めてだから…」 憂「…和ちゃんは幸せだね、こんなお姉ちゃんに愛されて…」 唯「憂…」 憂「お姉ちゃん、がんばってね!」 唯「うん、ありがとう…憂!」 秋山家 澪「キミを見てると…」 澪「って、これじゃふわふわ時間とかぶるか…」 澪「………考えてみれば、誰かを想って作詞するなんて初めてだな…」 澪(その点…唯はU Iやギー太だったり、誰かに向けて作った歌を作ってたんだよな…) 澪「……だからなんだ、HTTの作詞は私の担当だ!」 …prrrrrrr 澪(着信…律から?) 澪「どうした?」 律『やっほー澪ちゃ~ん、今日のパンツは黒いレースの…』 澪「イタ電なら切るぞ、私は今…」 律『あはは、わかってるって、どうせ澪の事だから誰かに向けて作った歌なんて書いたことないだろーなと思ってさどーせ詰まってるんだろ?』 澪「まぁ…確かに……」 律『やっぱり、でも、難しく考える必要なんてないだろ、澪は澪らしくいつも通りでさ』 澪「私らしく…」 律『……それにあたしは澪の詞…好きだよ、背中かゆくなるけど…澪の作った歌、大好きだから』 澪「律………」 律『幼馴染が長年秘めた想いは大きいからなー。せいぜい頑張れよ~~♪』 澪「律……あのさ…もしかして、私…律…」 律『ストップ、それ以上言ったらいくら澪でも許さない。』 澪「……ごめん。」 律『和と、幸せにな』 澪「まだ決まってないよ…うん、ありがとう」 律「それじゃ、また明日な~」 澪「うん。またな…!」 澪(律…ありがとう!) 律(ピッ…)「ふぅ、なーにやってんだかあたしは…」 コンコンッ 聡「あ、ねーちゃん貸したゲーム返して…」 律「弟よー!今日は寝かさん明け方まであたしとゲームだああ!!!」 聡「え?ちょっ!!ねーちゃん?」 翌日 唯「和ちゃんおはよー☆」 和「唯、おはよう、どうしたの?目にクマができてるわよ?」 唯「いやぁ~、作詞してたら3時になってまして…あはははは…」 和「大変ね…大丈夫?」 唯「はぅ~、なんだか体が重いよぉ~」(クラクラ… 和「ちょっ…唯…!大丈夫なの!?」 唯「えへへへ…うん、大丈夫だよぉ~」(ふにふに 和「唯…くすぐったい…」 澪「…………………白々しいなぁ唯…」 和「あ、澪!唯の調子がおかしいの!」 澪「唯、そろそろ起きようか?」 唯「ちぇ、邪魔されちゃった…澪ちゃんおはよー」 澪「おはよう、ルール違反じゃないかそれは?」 唯「別にそんなルールはなかったと思うけどなぁ~」 澪「唯…大丈夫なの?」 唯「心配かけてごめんね~和ちゃん、でももう大丈夫だよ、おかげで元気出た♪」 和「そう…あまり無茶しないでね?」 澪「えらく姑息なやり方だな」 唯「べっつにー、わざわざ二人分のお弁当を作ってきた澪ちゃん程じゃないよ…」 澪(見抜いていたか…) 和「どうしたの二人共…なんだか怒ってるみたい…」 和(喧嘩…してるのかしら…) 和(まさか…あんなに仲良しなのに…それに唯が怒るなんて…ありえないわ…) 紬「朝から火花バチバチねぇ二人とも…☆」 律「見てないで止めろよ…和困ってんじゃん…」 休み時間 澪「和~、リップ切れたから少し分けてもらっていいかな?」 和「でもコレ…私の…」 澪「平気平気、さっきから唇カサついてて気になってしょうがなかったんだ…」 和「うん…じゃあ、はい…」 唯「さわちゃん!澪ちゃんがさわちゃんの写真を!!」 さわ子「秋山さぁん!!!!それ以上はやらせないわよぉぉぉぉぉ!!!!!」 澪「へ!?ちょっ……!!」 さわ子「問答無用ーーーーー!!!!!」 澪「うわぁぁあああ!!!」 唯(和ちゃんと間接キスなんてさせないよ…)(ふんす! 和「……………」 昼休み 唯「和ちゃーん、一緒にご飯たべよー☆」 澪「悪いな唯、和は私と一緒にお昼を食べるんだ」 唯「今日は和ちゃんと一緒がいい~」 和「ちょっと…二人とも…じゃあ、唯と澪、一緒に食べましょう?それなら丸く収まるわよね?」 唯「…和ちゃんがそういうなら…」 澪「仕方ないな…」 和「じゃあ行きましょう、なんだか二人とも変よ?朝から…」 澪「和、あの、お弁当作ってきたんだけど食べないか?///」 和「え? 私に?」 澪「最近自炊に凝っててさ、もしよかったら…味を見てほしいんだ…」 唯「…………」 律「…しっかし、応援するとは言ったがああも見せつけられると…なんだかねぇ……」 梓「私、今ならさわ子先生がへヴィメタに走った気持ちが分かります…」 憂「お姉ちゃん……」 憂(……うん!これしかない!) 憂「お姉ちゃん!」 唯「…憂?どうしたの?」 憂「これ、私のお弁当あげる!」 唯「え?でも…憂のお昼…」 憂「いいの!あのままだと澪先輩に大きくリードされちゃう!」 唯「……ありがとう!今度憂にお弁当作ってあげる!」 憂「うん、お姉ちゃん、頑張ってね…!」 唯「いやー実は私も多く作りすぎちゃったんだよねぇ~…でさ、もしよかったら和ちゃんにあげるね☆」 和「そんなに食べれないわよー…」 澪(唯…さては憂ちゃんから…くっ…やるな!) 律「いいのか?憂ちゃんお昼なくなって…」 憂「いいんです、購買でパン買ってきますから…それにお姉ちゃんの勝利には代えられません…」 梓「すごい姉妹愛…」 紬「あああぁ…いいわぁ…みんなすっごくいいわぁ…☆」 律「ムギー、浸ってないで帰ってこーい…」 唯「和ちゃん、ミートボールだよぉー!」 澪「私の玉子焼きだって負けてないぞ!」 唯澪「「ぐぬぬ……」」(バチバチバチバチ!!!! 和「どーしたの二人とも……???」 …………… 和「うぅぅ…」(バタッ 律「よ、お疲れ~」 和「朝から唯と澪の様子が変なのよ……律、何か知らない?」 律「んまぁ…あはは、若さゆえの暴走っていうかね~…」 和「何それ……?」 律「そうだ、明日の事聞いてるよな?」 和「え?ああ、聞いてるわ、でも、なんで私が音楽室に?」 律「それはねぇ、長くなるんですが、まぁ作詞の評価をですねぇ…」 和「そんな、みんなでも出来るじゃない?」 律「第三者の意見が必要なわけさ、それで和に協力してもらおうってわけで…」 和「ふぅ、わかった…でも生徒会もあるからあまり時間は割けないわよ?」 律「ありがとー」 放課後 部室 律「一応来てみたけどやーっぱ澪と唯がいないと違うよなぁ~…」 梓「澪先輩と唯先輩、やっぱり直帰みたいですね…」 紬「とりあえずお茶入れましょ…おほほほ☆」 梓「ムギ先輩、上機嫌ですね…」 紬「そ~お?」 律「そんなんサルでもわかるっつーの…」 平沢家 唯「ずっと見てたよ、やっと気付いたよ……キミの大きさに…キミの暖かさに……」(カリカリ… 憂「お姉ちゃん、お茶置いておくね?」 唯「…………キミが……とても………」(カリカリ… 憂(……………) 憂(……集中してる…もう私にも気付かないくらいに………) ガチャッ…バタッ… 憂「完敗…だね、あははは…。」 秋山家 澪「フレーム越しに映る世界はどんな景色…」 ピンポーン… 澪(ん?誰だろ…) 澪母「澪~、りっちゃん来たわよー?」 澪「はーい!今行くー!」 律「よ、はかどっとるかね?」 澪「なんだよ、どーかしたのか?」 律「連れないなー、せっかく差し入れに来てやったのに…ホイ、駅前のシュークリーム」 澪「あ、ありがとう…あ、よかったら上がってってくれ、今お茶入れてくるから」 律「ほーい、お邪魔しまーす」 2
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澪「だから、唯の想いには応えられないんだ」 唯「……そっか、ざ、残念だなー」 澪「唯は本当に仲の良い友達だと思ってるんだけど……」 唯「い、いいんだよ! 澪ちゃんなら憂を任せられるよ!」 澪「本当か!」 唯「え? ……あ、うん」 澪「そっかそっか……って、あ、ごめん」 唯「い、いいんだ、じゃ、じゃあ、またあしたね!」 澪「う、うん……」 平沢唯です。 今日生まれて初めての愛の告白というのをしたんですが見事にふられてしまいました。 でも、澪ちゃんは友達だと言ってくれたので、まだ望みはあると思います。 高校生活はまだ長いですから! でも、今日の帰り道くらいではちょっとくらい泣いてもいいよね? あ、でも、憂にバレないようにしないと。 私の妹は優しいからきっといろいろ効いてくるに決まってる。 そんな事になったら澪ちゃんの評価を下げちゃうかも知れない。 うん、そうだ。 涙はそっと胸の奥に隠して、 いつもの通りの笑顔でいないとね! 梓「あれ、唯先輩?」 こういう時に限って人に会ってしまう。 別にあずにゃんに会いたいわけじゃなくて、今きっと口を開いたら涙声になってしまいそうだから。 梓「忘れ物でも取りに来たんですか?」 唯「そ、そう! そうなんだよぉ、私うっかりさんだからねえー」 梓「唯先輩らしいですね」 夕日が差し込む廊下で苦笑いを浮かべる。 上手に笑えているかどうかは分からないけど、 泣き顔よりはきっと数倍マシだろうから。 梓「もう、忘れ物はいいんですか?」 唯「あずにゃんこそぉー、何を忘れたのかなー?」 梓「え? ああ、別に私は忘れ物を取りに来たわけじゃないですよ」 唯「へ?」 梓「唯先輩を待……いえ、澪先輩に声をかけてから帰ろうと思ってたんです」 唯「澪ちゃんは大人気だねえ」 梓「ええ、私の友達でも憧れている人がいるですよ」 唯「澪ちゃんみたいに格好良かったらよかったのになー」 梓「唯先輩には無理ですよ」 唯「そうだねー、だったらせめて、憂みたいに色んな事ができたらなー」 梓「……べつに、このままでもいいじゃないですか」 唯「ほへ?」 梓「人には向き不向きっていうものがあるんですから。」 靴を履き替える途中であずにゃんがじっと私を見ていることに気がついた。 唯「どうしたの?」 梓「いえ、唯先輩が澪先輩みたいになったら気持ち悪いなあって」 唯「ひどいこといってる!?」 梓「唯先輩がクールで凛々しくてキリキリ動いてたら変ですよ、唯先輩は唯先輩のままでいいんです」 唯「えへへー、そうかなー」 校門を出てしばらく歩いていると腕を小さい力で引かれる。 梓「何か、食べていきませんか?」 唯「あ、幻のフランクフルト屋とかどうかな!」 梓「なんですかそれ」 唯「この街の何処かを回っているっていう絶品のフランクフルト屋さんだよ! ブラジル人のアッシマー・ガーさんがやってるの!」 梓「普通のたい焼き屋さんでいいじゃないですか……」 あずにゃんは基本的に甘いモノが好きだ。 こういう所は私も同じだけど、あずにゃんは小さいから数倍女の子っぽく感じる。 小さい口を開いて一生懸命たい焼きを食べているところとか…… 唯「あずにゃん、鯛さんとキスしてるー」 梓「唯先輩こそ、尻尾から食べるなんて行儀悪いですよ」 唯「こっちからの方が美味しいんだよ!」 梓「はあ、そんなもんですか」 唯「そんなもんなのです」 このたい焼き屋さんは、どこの人だか分からないけどゴアさんというのがやってる。 とても巨大な人で本業はトラック運転手らしい。 梓「唯先輩」 あずにゃんが私を呼んだ。 なんだか普通じゃない感じで、切羽詰まるという表現がとても似合う感じだ。 梓「私、さっき見ちゃいました」 唯「あー、澪ちゃん探してたんだもんねー」 だとすれば悪いことをしてしまった。 先輩が後輩に気を使わせてしまうなんて、 私はこれだからいけない。 梓「唯先輩は、澪先輩のどんなところが好きなんですか?」 唯「え?」 梓「気になるんです。教えてもらえますか?」 澪ちゃんの好きなところか……。 まずは、女の子の間でも評判のスタイルのいいところかな。 りっちゃんとか、ムギちゃんが澪ちゃんのいないところで大抵ネタにしてるし。 他のみんなは恥ずかしがり屋って言うとけど、澪ちゃんの場合はそうじゃない。 あれはすっごい慎ましい女の子なんだよ、と思う。そういうところも好き。 でも、澪ちゃんの一番好きな部分は、髪かな。 スラリと長くて、澪ちゃんみたいに格好いい。 唯「語り尽せないねえ……」 梓「随分誤魔化しましたね」 唯「好きすぎて好きな部分がいっぱいあるからねえ」 あずにゃんがとても悲しそうな顔をした。 きっと、澪ちゃんに憧れている部分があるとか、 そもそも女の子が女の子を好きなんて、という、 道徳的な部分でも感じるところがあるからだろう。 唯「でもね!」 梓「はあ」 唯「高校生活はまだ長いよ! これから夏休みになって! 合宿して、あずにゃんが入っての初めてのライブ!」 梓「テストも近いですね」 唯「どぼじてあずにゃんはわたしのSAN値を0にしよぉとするのぉー」 なんだか涙が出てきた。 梓「泣いて良いんですよ」 唯「うぅえぇぇ……やだ、なみだ……ぁ、とばらなぁいよぉ……」 梓「小さいですけど、どうぞ」 あずにゃんが手を広げる。 これは、私の胸に飛び込んでおいでの合図だ。 じゃあ、お言葉に甘えて。 唯「うわぁぁぁ! ふられちゃったよぉ! うぅ、ぐす……かなじいよぉ!」 梓「好きな人にふられたんなら当たり前です、悲しくてやりきれないのは当然です」 梓ちゃん……年幾つ? 梓「好きな人が、他に好きな人がいるっていうだけでも辛いのに、その好きな人が妹なんて」 唯「……あずにゃん?」 梓「憂は良い子ですよね、澪先輩が好きになるのも当然だと思います」 そっか、あずにゃんも澪ちゃんのことが好きだから…… 唯「ごべ、ごめんねぇえ……あずにゃんもつらいのにぃ!」 梓「……」 梓「落ち着きました?」 唯「落ち着きました」 梓「ところでこれからどうします?」 唯「え? 家に帰ろうかと思ってるけど」 梓「そうじゃありませんよ」 あずさちゃんがやれやれって感じで首を振る。 梓「澪先輩の恋路を応援するか、それとも唯先輩が頑張って澪先輩に振り向いてもらうかです」 唯「……」 梓「どうしますか?」 唯「どう……って……」 梓「私のオススメは、振り向いてもらう方ですね」 唯「ええ!? あずにゃんも澪ちゃんのこと好きなのに!?」 梓「そうですね、まあ、私はそういう健気な部分も良いかなって思うんですよ」 恐れいった。 澪ちゃんの幸せを第一に考えるなんて、 さすがあずにゃんはとても優しい。 私も見習いたい点はある……けど、私は私のことを見て欲しいよ。 唯「わかった! 頑張る! 頑張って澪ちゃんに振り向いてもらうよ!」 梓「……そ、それはよかったです、では、何から始めましょう」 唯「ほ、へ?」 梓「今のままでは唯先輩に振り向いてもらえる可能性はゼロです。だったら、努力しなくちゃいけません」 努力……。 澪ちゃんは憂が好きだって言ってたよね、じゃあ、憂みたいに…… 梓「憂みたいに、家事万能で優秀な女の子になるっていうつもりでしょう」 唯「なぜばれたし!」 梓「私はわりと、唯先輩のことは理解してるんですよね」 唯「あずにゃん……」 私はどうしてここまで単純なんだろう。 梓「まあ、まずは手始めに格好良くなるとかはどうでしょう」 唯「澪ちゃんみたいに?」 梓「そうですね、憧れていると同時に近くにいますから、良い案だと思いますよ」 唯「ふふふー、私が澪ちゃんみたいに格好良くなっても惚れちゃダメですぞぉ」 梓「……!? ふ、ふざけないでください! 唯先輩は唯先輩のことだけを考えてください!」 唯「へへへー、冗談だってばぁ……冗談だっぜ!」 梓「……口調はべつに変えなくても良いと思いますけど」 じたく! 唯「ただいまー」 憂「おかえりお姉ちゃん」 唯「おそくなってごめんねー……くんくん、あれ? 匂いしないね?」 憂「私も色々あってついさっき帰ってきたばっかりだから」 唯「じゃあじゃあ、お手伝いするよ!」 憂「え? いいよ、お腹空いてるでしょ」 唯「だいじょうぶ、補給はしたから!」 憂「ふふ、紬さんのお菓子は美味しいもんね」 唯「それもあるけど、帰るときあずにゃんとたい焼き食べたの!」 憂「梓ちゃん?」 ゆうしょく! 唯「え!? ムギちゃんに告白された!?」 憂「そ、そうなの、帰りが遅くなったのもそれが原因なの」 唯「ほへー、憂すごいねー」 憂「すごくは……ないと思うけど」 唯「お姉ちゃんの見立てだと、憂のこと好きな人はまだまだいるよ!」 憂「(え……それってもしかして、お姉ちゃんが!?)」 唯「でも、それは教えてあげないんだよ」 憂「ざんねん……」 唯「?」 唯「それでそれで、どうしたの?」 憂「どうしたって」 唯「告白されたら、お答えしないと! ムギちゃんきっと待ってるよ」 憂「ああ、お断りしたよ」 唯「断ったの!?」 憂「うん、私は他に好きな人がいるから……」 そうかー、だったら仕方ないね。 ムギちゃんには明日私からも謝っておこう。 憂「お、お姉ちゃんは私の好きな人とか興味ないかな!」 唯「憂の好きな人でしょ、きっと素敵な人なんだろうねえ……」 憂「う、うん、素敵な人だよ」 唯「きっと、勉強が良く出来て家庭的で、すっごく格好良くて運動もよく出来るんだろうなあ……」 憂「……」 唯「えへへ、私とは正反対の人だねぇ」 べっど! 憂の好きな人か…… きっと澪ちゃんみたいな凛々しい女の子なんだろうなあ。 ムギちゃんみたいに、お嬢様だけどっぽやぽやした柔らかい雰囲気な女の子も良いと思うけど、 どこか私と似ている部分があるから、きっとそれのせいでムギちゃんは…… ごめんね。 唯「あ、りっちゃんからメール着てる」 『憂ちゃんくれ』 なんだか二人の告白を聞いちゃったし、意味深な表現な気がするよぉ。 でも、りっちゃんはああ見えて頼りがいがあるし、リーダーとして責任感もあるし、 りっちゃんでも、憂は任せられるかな……。 でも、憂の隣に立つのは澪ちゃんがあってる気がする……。 『格好良くなったらいいよ』 メールを送り返す。 直ぐに返事が来た。 『イケメンになったぞ』 添付ファイルに髪をおろしたりっちゃんの写真があった。 確かに普段と違ってちょっと格好イイかも。 『鬼太郎みたい』 格好イイよね、鬼太郎。 よくじつ! 憂「お姉ちゃん、朝だよー、朝ごはん食べて学校にいくよー」 唯「起きないから奇跡っていうんだよ……すぴー……」 梓「まったく、格好良くなるんじゃないんですか」 唯「ほへ!?」 憂「あ、お姉ちゃん起きた」 梓「情けないですねえ……」 どうしてあずにゃんがこんな所に。 あ、そっか、これはきっと夢なんだね。 唯「おやすみなさい……」 憂「お姉ちゃん二度寝ダメー!」 梓「やれやれ」 梓「それで、格好良くなるって台詞は嘘だったんですか」 唯「朝一番だから仕方ないんだよぉ」 梓「まったく、ぽやぽやして、家事も憂に任せっきりで、昨日の迫真の台詞はなんだったんですか?」 唯「反論がひとつも出来ないよぉ」 憂「昨日のことって?」 梓「唯先輩、澪先輩みたいに格好良くなるって、そう宣言したんだよ」 憂「(かっこういい……かな……? 見た目だけのような気がするけど)」 唯「えへへ、澪ちゃんみたいに、しゃんとして、きりっとして、怪傑ずばっとするんだよ!」 梓「できない予想のはらたいらさんにしゃんぜんてんです」 唯「うう、巨泉がいるよ……」 憂「それで、どうして梓ちゃんは朝から家に?」 梓「ああ、唯先輩がいるときに言うっていったよね」 憂「うん」 梓「ちゃんとしているかなーって気になったのが一つ」 憂「……ぜ、全然出来てなかった?」 梓「がっかりした!」 唯「うう、ごめんなさい……」 憂「でもお姉ちゃんのために朝早くから来てくれたんだよね」 唯「そうだよぉ。ありがとうあずにゃん」 梓「昨日結局おごってもらったたい焼きのお礼なだけです!」 憂「(素直じゃないなあ……)」 唯「澪ちゃんに奢ったら、澪ちゃん来てくれるかなあ……」 梓「!? ……き、来てくれるわけないじゃないですか!」 唯「そうだよねえ」 2
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登録タグ 事件 危険度1 悲劇 日記 未解決事件 犯罪 真実 謎 非常識 鬱 愛知県豊田市で2008年に起こった通称「気のせいだよね事件」という未解決事件についての記事がヒットする。 + 事件の概要 殺害されたのは地元高校のサッカー部のマネージャーをしていた女子高生Aさんであり、本来なら帰宅している時間に帰宅していなかったことを不審に思い探していた両親や知人がAさんの遺体を発見したことにより事件が発覚した。 死因は窒息死であり、下着が脱がされていたり首にはビニールテープが7重にもまかれていたり口には白いタオルが押し込まれていたなどと明らかな計画的犯行であったことがわかっている。 また現場から15km離れたところにAさんのカバンが発見され、財布や青いジャージなどは盗られていたものの腕時計や電子辞書などは残されていたことから犯行動機が不明となっている。 事件が起きた場所は元々地元民から「変質者ロード」と呼ばれるほど変質者による犯罪や目撃が多く、その変質者に殺害されたなどと噂されることもあるが真相は未だ不明である。 殺害されたAさんは事件前日にこのような日記をインターネットに残していたことが判明している。 + 日記の内容 前日 《なんであんな日に限って見ちゃったのかなあ…ほんともういや…》(7時6分) 《なんかこわいんだけどお母さんおそいよお》(19時) 《違うんだよね…? 気のせいだよね?》(22時7分) 事件当日 《気持ち悪い 部活どうしよ》(12時12分) この事件内容の異常や書き残した日記の不可解さから現在でも謎が多い事件として語り継がれている。 分類:謎、真実、非常識、鬱 危険度:1 コメント 1!怖いな。 -- 名無し (2021-04-07 13 25 03) まだ解決してないのも怖い -- ショボーン (2021-04-07 14 12 00) 未解決なのがさらに怖さを引き立てる。 -- ゲーム太郎 (2021-04-07 14 13 26) 謎すぎるぜ… -- ナイル (2021-04-07 15 31 11) 「未解決事件」って、ホントに下手なホラー話よりもよっぽど怖い。 -- れいやん (2021-04-07 23 20 33) 年頃の女の子が曖昧に「あんなもの」って表現してるってことは性的なことなのかな -- 名無しさん (2021-04-07 23 45 03) ↑その上「下○が脱がされていた」とも書いてあるのでそれっぽいですね… -- 名無しのピーヤ (2021-04-09 14 56 23) 彼女に一体何があったんだろうか… -- 名無しさん (2021-04-09 19 54 58) 日記こわ… -- 名無しさん (2021-04-10 11 30 18) 性的の事件はホント嫌い -- 香水のせいだよ〜 (2021-04-10 13 20 18) ストーカー被害に遭ったのかな? -- 名無しさん (2021-04-11 08 08 28) ほんとに怖いのは事件化してない事件やで -- 名無しさん (2021-07-13 10 39 10) そんな道があることすら怖い -- 黒星雷斗(VTuber志望) (2021-11-08 21 34 46) うううううううううううううわああああああああ無理怖い -- 名無しさん (2022-03-28 18 02 43) 一気に謎が深まるぜ☆ -- ねろ (2022-03-28 19 29 06) これまだ未解決事件なのか -- 名無しさん (2023-03-15 04 09 12) これの関連でお姉ちゃんだよ事件出てきたんだがワイの名前ひとみなんやマジで勘弁してくれ怖い -- 24歳 学生 (2023-08-13 15 35 51) これは、、、えぇ -- 名無しさん (2023-10-01 12 40 22) はやくつかまってほしい -- アル (2023-11-04 16 49 11) 名前 コメント
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この物語の簡単な説明 和「月にはウサギさんが住んでるのよ!」 唯憂「な、なんだってー!!」 ういうさ! ここはお空に浮かぶお月様! 唯うさ「ういー、起きてういー!」 憂うさ「うぅぅ……うぅぅぅう」 憂うさ「はっ!」 ガバッ 唯うさ「起きた!おはよう!うい!」 憂うさ「お姉ちゃん…おはよう!」 ニコッ 唯うさ「うなされてたけど、大丈夫?」 憂うさ「うん、平気だよ。 お姉ちゃん ただちょっと悪い夢を見ちゃって…」 唯うさ「へー、どんな?」 憂うさ「あんまりよく覚えてないんだけど… なんて言うか…学校の屋上から叩き落される夢?」 唯うさ「それは災難だったね」 憂うさ「うん、本当に」 憂うさ「ところで、お姉ちゃん」 唯うさ「なんだい、妹よ」 憂うさ「なんで私たち、ウサギなのかな?」 ピコピコ 唯うさ「おぉ!いい事に気がついたね!憂! 花丸シールをあげよう!」 憂うさ「わーい、やったー!」 ピョン! 憂うさ「…おほん! それはともかく、どうしてなのかな?」 唯うさ「それはねぇ、 このSSがジャンピング憂ちゃん企画だからだよ!」 フンスッ 憂うさ「えーっと…つまり?」 唯うさ「ジャンピング憂ちゃん企画って言うのは、 みんなで憂が可愛くジャンプするSSを書くって企画なんだけどね」 憂うさ「うんうん」 唯うさ「それが、月に住んでるウサギさんだと何かと都合がいいんだよ」 憂うさ「そうなんだ」 唯うさ「そうなんだよー」 唯うさ「まずウサギって可愛いよね」 憂うさ「うん、可愛いよ!」 唯うさ「だから、もうそれだけで憂うさは高得点です!」 憂うさ「えへへー」 ピコピコ 唯うさ「それにウサギってピョンピョン跳ねるよね」 憂うさ「そっか!だからジャンプ企画には都合がいいんだね!」 唯うさ「その通り!」 唯うさ「そして知っての通り、この月面は無重力です!!」 憂うさ「月にも重力はあるよ、お姉ちゃん」 唯うさ「あれ、そうなの?」 憂うさ「うん、地球の1/6くらいなんだって」 唯うさ「なるほどー」 憂うさ「月の重力が今回の企画と関係してるの?」 唯うさ「うん!あのね、重力がないと…あれ、あるんだっけ…? まあ、いいや!とにかく月面では地球よりも高く跳べるでしょ! だからいいんだよ!より高い所まで跳べればそれも高得点だからね!」 憂うさ「えっ?…可愛さを競う企画であって、高さは関係ないんじゃ…」 唯うさ「あるよ!すごくあるよ! 憂がより可愛く!そしてより高く! すごいジャンプをすることが今回の企画の意義なんだよ!!」 憂うさ「うーん……どうだろう…て言うかそんな事誰か言ってたっけ…?」 唯うさ「憂は高くジャンプしてくれないの…?」 ウルウル 憂うさ「!……わかったよ!お姉ちゃん! 私高く跳べるように頑張ってみる!」 唯うさ「よく言ったよ、憂!その意気だよ!」 憂うさ「お姉ちゃん!」 唯うさ「憂!」 憂うさ「お姉ちゃん!」 唯うさ「憂!」 唯うさ「跳ぶからにはやっぱり一番を目指さなきゃ!」 憂うさ「うん!」 唯うさ「でも周りも強敵ぞろいだからね!」 憂うさ「うぅ、私勝てるかな…」 唯うさ「大丈夫だよ!憂うさなら大丈夫!」 ブイブイ 憂うさ「お姉ちゃん…!」 ウルウル 唯うさ「まあ、さっきも言ったけど可愛さって点で言えば 憂うさはもうウサギってだけで合格点だと思うんだよ」 憂うさ(お姉ちゃんに褒められるのは嬉しいけど……それはどうだろうか…) 唯うさ「後は誰よりも高く跳べれば優勝間違いなしだね!」 憂うさ「誰よりも高く…かぁ、大きい目標だね」 唯うさ「一番高みを目指そう!」 憂うさ「うん!」 唯うさ「ところで、実際に憂うさはどのくらいジャンプできるの?」 憂うさ「ウサギのジャンプ力と月の重力のちからを合わせて… だいたい5mくらいかな」 ぴょーん! ぴょーん! 唯うさ「5mかー、ちょーっと厳しいかもね」 憂うさ「それでも普通の人が跳ぶよりは跳べてると思うんだけど…」 唯うさ「少なくとも学校の屋上から地面までの高さくらいは跳びこしたいね!」 憂うさ「うぅぅ…トラウマが蘇りそう…」 ブルブル 唯うさ「憂選手パワーで、もうちょっと高く飛べないかな?」 憂うさ「そんなパワーないよ…お姉ちゃん…」 唯うさ「憂」 憂うさ「?」 唯うさ「がんばって!☆」 ニッコリ 憂うさ「アップはしなくてもいいかな!」 フンスッ ぴょーーん! ぴょーーん! 憂うさ「ふぅ…今のジャンプで10mってとこかなぁ」 唯うさ「おお!2倍になったよ!すごいよ憂!」 憂うさ「えへへー」 憂うさ「でも、これ以上高く跳ぶのは難しいかも」 唯うさ「…うーん、10mでも十分凄いんだけど やっぱり周りは強敵ばかりだからね どんな跳び方してくるか…わかったもんじゃないよ」 唯うさ「よし!こうなったら!」 憂うさ「こうなったら?」 唯うさ「助っ人を呼ぶしかないね!」 憂うさ「助っ人!?」 … 現在、憂うさのジャンプ距離は 10m です。 唯うさ「はい!と、言うわけで 助っ人の亀あずにゃんです!」 梓かめ「あ、どうも」 ノソノソ 憂うさ「助っ人って梓ちゃん!? …………なんで亀なの?」 梓かめ「……なんでだろ」 唯うさ「それはほら、ウサギとカメって言ったら有名だからね!」 憂うさ「有名は有名だけど…」(有名だから何だと言うのだろう…) 梓かめ「まぁ、私たちの学校にもウサギとカメ像があるくらいだからね」 唯うさ「それにあずにゃんはトンちゃんのこと大好きだからね!」 梓かめ「いいじゃないですか、別に!」 テレテレ 憂うさ(大好きだから何だと言うのだろう…) 憂うさ「月に亀がいるっておかしいような…あんまり関係ないし」 梓かめ「それを言ったら、月にウサギが居る時点でおかしいよ」 憂うさ「そうかもしれないけど…」 憂うさ(なんか釈然としないなぁ…) 梓かめ「あっ、月にスッポンならぬ月とスッポンモドキ的な?」 憂うさ「今思いついた感じだっ」 唯うさ「まあまあ、あんまり突っ込みすぎると話が進まないよ?」 憂うさ「でも、お姉ちゃん 梓ちゃんが助っ人してくれるのは、とても嬉しいんだけど、 カメの梓ちゃんが一体どうやって私のジャンプを手伝ってくれるの…?」 唯うさ、梓かめ「えっ」 憂うさ「えっ」 梓かめ「憂、知らないの??」 唯うさ「ジャンプ中にカメを踏んづけたら、もう一段高く跳べるんだよ??」 憂うさ「まさかのスーパーマリオ理論だったよ」 憂うさ「と言うか、私友達踏まなきゃいけないの…?」 梓かめ「友達と思ってるのは憂の方だけかもしれないよ……」 憂うさ「あずざぢゃん…」 ウルウル 梓かめ「冗談です、ごめんなさい」 唯うさ「目標を達成しようと思ったら、時として犠牲は付き物なんだよ、憂」 唯うさ「あずカメを踏んでいつもより高く飛ぼう作戦ー!いえーい!」 梓かめ「パフパフー」 憂うさ「なに、そのノリ」 唯うさ「具体的には憂は全力でジャンプして、 着地時にあずにゃんを思いっきり踏んづけて高度を稼ぐ作戦だよ!」 フンス 梓かめ「さあ、遠慮なく踏みつけなよ、ぐりぐりと」 憂うさ「さらっと、えげつないよ!!」 唯うさ「憂……これができないと一番高く跳ぶなんて夢のまた夢だよ」 憂うさ「でも……」 唯うさ「憂」 憂うさ「?」 唯うさ「応援してるからねっ☆」 ニッコリ 憂うさ「梓ちゃん!ごめんね!!踏んじゃっても私たちは親友だよ!」 フンスッ 梓かめ(なんだろう、この姉妹) 梓かめ「じゃあ、私は空中で待機してるからー」 パタパタ 憂うさ「飛べるんだ…カメなのに…」 唯うさ「ノコノコじゃなくて、パタパタなんだよ」 梓かめ「て言うか、私天使ですからー」 パタパタ 唯うさ「さっき憂は10m跳んだから、 あずにゃんはそのくらいの高度を維持しててねー」 梓かめ「了解です」 唯うさ「あずにゃん、スタンバイおーけー!?」 梓かめ「うっす!」 唯うさ「憂、スタンバイおーけー?!」 憂うさ「うん!大丈夫だよ!お姉ちゃん!」 唯うさ「さらなる高みを目指して頑張るぞー!」 憂うさ、梓かめ「おーっ!」 憂うさ「すぅー はぁー」 憂うさ「よし!! 行くね! お姉ちゃん!」 唯うさ「頑張って!憂!」 憂うさ「行くよ!梓ちゃん!」 梓かめ「ばっちこい」 憂うさ「…」 憂うさ「ふんすっ!」 カッ 憂うさ「とりゃああああ!」 ぴょーん! 憂うさ「ごめん!梓ちゃん!」 げしっ 梓かめ「ぐげっ!」 ぴょいん! 20m突破!! 憂うさ「やった…20m!!」 憂うさ「やったよ!お姉ちゃん!梓ちゃん!!」 ピョンピョン 憂うさ「さっきの2倍のジャン…」 憂うさ「あ…」 唯うさ「あずにゃん!あずにゃん、しっかり!!」 梓かめ「…」 ピクピク 唯うさ「10m強からの墜落だからそりゃあそうなるよねっ!」 梓かめ「ゆい…せんぱい…」 唯うさ「あずにゃんっ!」 梓かめ「私…やっとできました…ひねしょうが…」 唯うさ「それ、私のネタだよ!あずにゃん!!」 梓かめ「ぐふっ……」 グッタリ 唯うさ「あずにゃぁああん!!」 唯うさ「あずにゃん!君の犠牲は無駄にはしないよ!!」 憂うさ「せっかく高くジャンプできたのに全然喜べないよっ!!!」 … 現在、憂うさのジャンプ距離は 20m です。 唯うさ「あずにゃんの尊い犠牲のおかげで憂は20mまで跳べたけど…」 憂うさ「後味悪いね…」 憂うさ「でも梓ちゃんのおかげで20mも高く跳べたから優勝だってできるよね!」 唯うさ「甘いよ!!」 憂うさ「!!」 唯うさ「20m程度で優勝なんてできたら苦労しないよ!!」 憂うさ「うぅ…あんなに頑張ったのに…!主に梓ちゃんが…」 唯うさ「でもご安心を!実はもっと高く跳べる作戦考えたんだー、 そのための助っ人ももう呼んでます!」 憂うさ(梓ちゃん、踏まれ損だよ…) 16